小咄未満。全てフィクションです
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危ない家族



クイズが面白くって、がっつりハマってしまいました。
文を書いてるより、解決に頭を悩ませてた時間の方が遥かに長いや

私的シチュ妄想は以下。

-・-・-・-・-
危ない家族


 本当にあのご家族ときたら、とメイドは大きく溜め息を吐いた。
 最後の渡しもようやく川の半ばに差し掛かり、疲れた腕にも先が見えてくる。小船の上で動く景色が嬉しいのか、巨大な犬が図体に似合わぬ可愛い声で「おん」と吠えた。動物は呑気な物である。

 本当にあのご家族ときたら、あの癖だけはどうにかなんないもんかしら。
 
 彼女が仕える一家には少々困った性癖があって、そのおかげで転居を強いられた回数は過去に知れない。それも穏便な「お引越し」などではない。俗に言う「夜逃げ」だ。
 今も向こう岸が見えないような川を、一艘の船で行ったり来たり渡って逃げている最中なのだ。最後に彼女が飼い犬を運んで、お終い。今の彼女が漕いでいる舟で、ようやく一家全てを運び終える。
 この川渡しにも、彼らの癖のおかげで随分と苦労させられたものだ。
 何せ一家の主人ときたら、妻かメイドが止めないと、嬉々として娘達を血祭りにするのである。対する夫人も、夫かメイドの目がなければ、息子達の肉を食らう。
 どうもその「最高に愛するからこそ、殺す」という彼らの思考が、メイドにはさっぱり理解できない。一家の人々は、偏愛する対象を殺害することで自分の物に出来ると考えるらしい。
 死んでしまったら元も子もないとは、考えないのだろうか。不思議な事だと、メイドはいつも首を傾げさせられる。
 両親がそんな質で子供がまともに育つわけもなく、四人の子たちも難アリな人間になりつつあるのが痛ましかった。少しでも優しい愛情と言うものを学んで欲しくて、メイドが小動物をプレゼントしても、幼子達は喜び勇んでそれらをバラバラな細切れへと変えてしまう。
 それを繰り返しても、彼らの性格に優しさなど欠片も芽生える気配が無い事から、最近はメイドも諦め気味である。歪んだ外見のおかげで子供達が嫌った子犬だけが一匹生き残り、人の背丈もありそうなほど巨大に成長していた。このペットも今となっては、彼女の悩みの種だ。
 環境のせいで極度に人間嫌いの犬に育ち、メイドにしか懐かない。特に一家の事は蛇蝎のごとく憎んでおり、彼女が牽制していないと、全員食い殺しかねない勢いだ。
 ただでさえ子殺しを狙う親達の配置で苦労するのに、犬にまで気を使わされて、もうメイドはくたくたにだった。こういう時々には、どうしてこんな家族へ律儀に仕え続けているのか我ながら悩んでしまう。
 だがこの一家、内面の食えなさに反して、外見ばかりは天使もかくやの美しさなのだ。紳士然とした主人に、たおやかな夫人。マシュマロの頬を持つ巻き毛の子供達。行く先々の村で、身元も知れぬ彼らが人々に歓迎されるのは、この見た目によるところが大きかった。
 斯く言うメイドも、生まれ持った面食いな性分のおかげで、どうも彼らから離れられない。本性を知っていても、その姿を見れば「まあいいか」などと少し納得してしまう。彼女は美しい物が大好きなのである。
 今回の逃亡劇も、村の学校で友人を殺した子供達の足がつくのを恐れて、メイドが率先して計画した物だった。娘や息子を殺す事には余念がないくせに、あの夫婦は他の事柄に対して少々おっとり構えすぎる嫌いがある。
 出来るだけ早く逃げ出したつもりだったが、それでも怒り狂った村人達の追っ手が多くかかり、メイドは対応にやたらと苦労させられた。
 
 ようよう船を操って、彼女が川岸に辿り付くと、待ち構えていた一家六人が駆け寄ってくる。一幅の絵画を見るような光景に、メイドは口元を緩めた。本当に、この家族は見ているだけなら最高だ。
「ご苦労様ね」
「奥様」
「あなたにはいつも苦労を掛けるけれど、感謝しているのよ。でも追っ手はどうするの?あれでは、そのうち追いつかれるわ」
「トラップを仕掛けて来ましたから、あれで二三十人は死ぬでしょう。それでまだ追ってくるようでしたら、次の手を考えます」
「まあ…」
 夫人が長い睫を震わせ、上品な口元に手が添えられた。その声にあるのは、咎める響き。
「あなたみたいに、邪魔な人間は掃除するっていう考え方、わたくしには理解できないわ」
「私にも、奥様のお好みはよく分かりかねますから」
「まあ。…可愛くない子ねえ」
 綺麗な眉を顰めて、夫人が深く溜め息を吐く。
「だから、お前は殺してあげる気がしないのよ」
 メイドは苦笑する。
 同じ言葉を前に主人に言われた時の事が、ふと思い出された。


+++++

すごいありがち…
他にオチが思いつきませんでした。
30分くらいで書きなぐったおかげで、やたら文が乱れてます。
後で修正してから、提出。

▽クイズの答えはコチラ(白文字)▽
1.父、母、息子1、息子2、娘1、娘2 |メイド+犬→ |メイド、犬
2.父、母、息子1、息子2、娘1、娘2、メイド |←メイド |犬
3.父、母、息子1、息子2、娘2 |メイド+娘1→ |娘1、メイド、犬
4.父、母、息子1、息子2、娘2、メイド、犬 |←犬+メイド |娘1
5.父、息子1、息子2、メイド、犬 |母+娘2→ |母、娘1、娘2
6.父、母、息子1、息子2、メイド、犬 |←母 |娘1、娘2
7.息子1、息子2、メイド、犬 |母+父→ |父、母、娘1、娘2
8.父、息子1、息子2、メイド、犬 |←父 |母、娘1、娘2
9.父、息子1、息子2 |→メイド+犬 |母、娘1、、娘2、メイド、犬
10.父、母、息子1、息子2 |←母 |娘1、娘2、メイド、犬
11.息子1、息子2 |父+母→ |父、母、娘1、娘2、メイド、犬
12.父、息子1、息子2 |←父 |母、娘1、娘2、メイド、犬
13.息子2 |父+息子1→ |父、母、息子1、娘1、娘2、メイド、犬
14.息子2、メイド、犬 |←メイド+犬 |父、母、息子1、娘1、娘2
15.犬 |メイド+息子2→ |父、母、息子1、息子2、娘1、娘2、メイド
16.メイド、犬 |←メイド |父、母、息子1、息子2、娘1、娘2
17.END |メイド+犬→ |父、母、息子1、息子2、娘1、娘2、メイド、犬



テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学


【2006/01/23】 | MysteryCircle |

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